片想連鎖 ~伝えたい心~
翌日、ぐっすり眠れた私はすっかり熱も下がっていた。
私は学校に行くつもりでいたのに、美樹と絵里に止められたんだ。
「病み上がりじゃん。そんなんで学校行ってどうすんの?」
「そうよ?朝方下がったばかりなんだから、今日は大事をとって休むべきだと思う。」
その二人の言葉に、私は…
『…はい。』
しか言えなかった。
---
-
午後になり、私は体のダルさも抜けてきて、寝ている事が苦痛になってきたんだ。
私は体を起こし、部屋着に着替える。
部屋着に着替え終えてからしばらくして、家のチャイムが鳴ったんだ。
「まだ2時…。こんな時間に誰だろう?」
私は階下に行き、玄関の戸を開けた。
そこに立っていたのは、上杉君だったんだ…。