片想連鎖 ~伝えたい心~

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１年生最後の期末テスト。


私なりに頑張った結果、入学してからの目標である”トップ３”に入る事が出来た。
それでも、やっぱり１位を取れたら気持ちいいんだろうなー…と思いながら、廊下に掲示された”期末試験結果”順位表の一番端に書かれた名前を見上げていた。


【 佐々木 海斗 】


あ。少し前に、絵里が、
『カッコいいっしょ？』とか言ってた人かな？
てか、男子の名前とか全然知らないや。
知っていても、きっと名前と顔が一致しない自信があるっ！
そもそも、美樹や絵里とばかりつるんでるしなー。

ま、いいや。
とりあえず、名前しか知らない佐々木君。
次は私が１位貰うから！！


私は小さくガッツポーズをして、美樹達の待つ教室に戻った。


教室に戻ると、美樹と絵里が机を向かい合わせに話をしていて、帰ってきた私に気付いた絵里が、私に話しかけてきた。


「ねーねー？あたしは掲示板とは無縁の順位だけどさ、明奈はどうだったぁ？」


「ん？２位だったよー。取り敢えず目標達成！あっ！美樹は６位だったよ？」


「ふふっ。なかなか明奈に追い付かないな。」


と、楽しそうに言う美樹の横で、

『あたしは追い付くどころか、影すら見えねぇ！！』と、絵里が騒いだ。