片想連鎖 ~伝えたい心~
ナオはまだ困った顔をしていたけれど、私はナオの手を握ってナオを見上げた。
「ナオの分も、私が保管しておく?」
「明奈…。もう。母さんにはお手上げだよ。」
「あら。私は正論を話したまでよ?」
「あはっ!ナオが小さな子みたいに見える!」
「明奈までっっ!」
ナオはガックリ肩を落としてヤレヤレとした表情をしていたけれど、直ぐに優しい微笑みに変わっていった…。
その後、ナオのお母さんは私の自宅に連絡をしてくれたんだ。
『引き留めたのは私だからね?』
と、私にウィンクして見せた。
私は、そんな可愛らしいナオのお母さんが大好きだった。