片想連鎖 ~伝えたい心~
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急に場面が変わった。
さっきと同じ教室。
お弁当を食べている人もいるから、どうやら時は昼休みの様だった。
私の目の前には、ピンク色の巾着袋を持った、私の好きな人が立っている。
『藤原。クッキーごちそうさま。タッパーは、洗ってあるから。』
と言って、私に巾着袋を差し出した。
クッキーをタッパーに入れて渡すとか…
どうなの…?
可愛くラッピングすれば女子力ポイントアップなのに、
バカだなぁ…
と、夢を見ている側の私はそう思った。
巾着袋を受け取ると、空のタッパーが入っているだけのはずなのに、やけに重みがあるなと思って、
『…あれ?』
と呟いた。
『中、見てみ?』
と言われて巾着袋を開けてみたら、タッパーの中に沢山のイチゴが入っているのが見えた。
私が大好きなイチゴ…
驚きを隠せずに男の子を見上げたら、優しい表情で私に微笑んでくれていた。
『クッキーの、お返しだよ?』
『え?貰っちゃっていいの?ありがとう!』
そうお礼を言った後、家に帰ってから食べようと思って巾着袋の口を締めようとしたら…
『待って!』
と、手の動きを止められた。
『もう一つの方も、気付いてくれよ…』
『まだ、何か入ってるの?』
『……』
質問には答えてくれる気配がなかったから、私は、仕方なく巾着袋の中を覗き込んだ。
良く見てみると、そこには小さく折り畳まれたルーズリーフが1枚入っていた。
開かなくても、うっすらと文字が透けて見えたから、中に何かが書かれているだろう事が分かった。
『ん?何が書いてあるの?』
そう言って、私がルーズリーフを開こうとしたら、今度は両手を握られてそれを遮られた。
『ちょっっ…!!…せめて、誰も居ない場所で開けよっ。』
『あっ…。ウッ、ウン、…ワカッタ。』
両手は握られてるし、顔を少し赤らめて言われたから、私は動揺して変な日本語になってしまった。
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急に場面が変わった。
さっきと同じ教室。
お弁当を食べている人もいるから、どうやら時は昼休みの様だった。
私の目の前には、ピンク色の巾着袋を持った、私の好きな人が立っている。
『藤原。クッキーごちそうさま。タッパーは、洗ってあるから。』
と言って、私に巾着袋を差し出した。
クッキーをタッパーに入れて渡すとか…
どうなの…?
可愛くラッピングすれば女子力ポイントアップなのに、
バカだなぁ…
と、夢を見ている側の私はそう思った。
巾着袋を受け取ると、空のタッパーが入っているだけのはずなのに、やけに重みがあるなと思って、
『…あれ?』
と呟いた。
『中、見てみ?』
と言われて巾着袋を開けてみたら、タッパーの中に沢山のイチゴが入っているのが見えた。
私が大好きなイチゴ…
驚きを隠せずに男の子を見上げたら、優しい表情で私に微笑んでくれていた。
『クッキーの、お返しだよ?』
『え?貰っちゃっていいの?ありがとう!』
そうお礼を言った後、家に帰ってから食べようと思って巾着袋の口を締めようとしたら…
『待って!』
と、手の動きを止められた。
『もう一つの方も、気付いてくれよ…』
『まだ、何か入ってるの?』
『……』
質問には答えてくれる気配がなかったから、私は、仕方なく巾着袋の中を覗き込んだ。
良く見てみると、そこには小さく折り畳まれたルーズリーフが1枚入っていた。
開かなくても、うっすらと文字が透けて見えたから、中に何かが書かれているだろう事が分かった。
『ん?何が書いてあるの?』
そう言って、私がルーズリーフを開こうとしたら、今度は両手を握られてそれを遮られた。
『ちょっっ…!!…せめて、誰も居ない場所で開けよっ。』
『あっ…。ウッ、ウン、…ワカッタ。』
両手は握られてるし、顔を少し赤らめて言われたから、私は動揺して変な日本語になってしまった。