片想連鎖 ~伝えたい心~
私の返事に安心したのか、美樹は、
『そっか。』
と、胸を撫で下ろした。
「てかさぁ?美樹は明奈に対して過保護過ぎじゃね?」
「そんな事ないよね?明奈?」
「うん。逆に助かるというか。」
私達二人の反応が不満だったのか、
『そんなんだから、いつまでも彼氏が出来ないんだよ。』
と絵里が言った。
「そんな事言う絵里だって、彼氏いないじゃない?」
『み、美樹っ。…それを今、言うな…。』
と、ガンっ!と机に頭を打ち付けて言った。
凄い音したんですけど…
相変わらずの豪快ぶり…
「あたしは、恋はしてるしっ!明奈は恋どころか男子との接点まるでゼロじゃん?」
と言った後に、
『だから、あたしの勝ちぃ!』
と、頭を少し上げてニカっと笑って見せた。
勝負する事じゃないよね…?
てか、絵里のオデコ赤くなってるし…
絵里は肌が白いから目立つのに、頭を打ち付けるとかバカだなぁ…
と、思いながら絵里の頭を撫でたら、何を勘違いしたのか…
『慰めるんじゃねぇっ。』
と、また机に頭を打ち付けた。