片想連鎖 ~伝えたい心~
『明奈、自分がモテてるの分かってる?分かってないよねぇ…。もったいない…』
と、絵里はぶつぶつ呟きながら話を続けた。
「美樹さぁ?あんた、男子に何て言われてるか知ってる?」
「何か言われてるの?私?」
「明奈を守る、鬼母ちゃん。」
「あら。いつの間に明奈のお母さんになっちゃってたんだね?私。」
ふふっ!と笑いながら美樹が言うから、私もそれに乗っかって、
『美樹ママぁー。』
と、親指を口にくわえ、子供の様に甘えた仕草をして見せた。
それを見た絵里が、
『ぐはっ。あたし、まさかのロリコンかもしれない…』
とか言い出すから、美樹と私は…
『『なにそれー!』』
と、声を合わせて笑った。
笑っている最中にタイミング良く始業のチャイムが鳴り、絵里が、
『なにぃ?!ま、まだ話しは終わってない!』
って言ったけど、私と美樹はホッと胸を撫で下ろして自席に戻って行った。