片想連鎖 ~伝えたい心~
来た道を、ただひたすら走った。
胸が苦しい…走りすぎ…?
呼吸がうまく出来ないから
きっとそうだよ…
もう、やだなぁ…カイも葉山さんも…
動揺して『大丈夫だから』なんて…
言っちゃったじゃんっ…!
何に対して『大丈夫』って言ったのかすら…
ワケわかんない私っっ!
カイは、明日になったら
きっと笑いながら…
『冗談だよーん』
て言うに…決まって…
「ふぅっっ…。んなわけないじゃんっっ!!」
立ち止まって、両手で自分の顔を覆った。
涙が流れないように…
私が泣くなんて、筋違いだよ…
カイがくれた【男友達No.1】
その優しさの上に、いつの間にか
私は胡座をかいていたのかな…?
ねぇ、カイ…?
知らなかったからって…
気付かなかったからって…
「…カイ…。ごめん…ね」
告白すら
させてあげられなかった私は
ホント、サイテー…
また、私は、
大切な人を、
傷つけたんだ…