片想連鎖 ~伝えたい心~

「…えっ?…」


私がそう言い終わる前に、
男が私に近づいてきて唇を塞いだ…。

ビックリして突き放そうと、男の胸に手を添えて押してみるも、上手く力が入らない。
お酒飲んだからだ…と、気付いた時には遅かった。


乱れて剥ぎ取られていく服…
押さえつけられた手首…
身体は小刻みに震えて、声すら出ない…


「―――…っっ!!」


密室に二人きり
友達は帰って来ない
お酒まで飲んじゃって


友達に…
誘われるがままにノコノコ来て…
また”自業自得”じゃん…


頬は涙でグシャグシャになっていくのに
それでも、この男は腕の力を緩めてはくれない


自分の中で【絶望】を感じると
強く握り締めていた拳の力が緩み
体からは力が抜けていった…


それを感じ取った男が、嬉しそうに微笑んで、
私の体に指と舌を這わせて…


『もしかして、エッチ初めて?』
『力抜いて、痛くないよ。我満出来なかったら、俺の肩、噛んでいいから…』


そんな言葉を耳元で囁いて、私の中に入ってきた。

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