誠につもる白雪かな
序章
黒髪の 

結ぼれたる思いには 

解けて寝た夜の枕とて 

独り寝る夜の仇枕 

袖は片敷く妻じゃと云うて

愚痴な女子の心も知らず 

しんと更けたる鐘の声

昨夜の夢の今朝覚めて 

床し懐かしやるせなや

積もると知らで 




積もる白雪...
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