誠につもる白雪かな
ーside 沖田ー

「おっはよーございます!!」


いつものように副長室の襖を外し....



開けて挨拶をした。



目的は一つ。



彼女の見張りなんだけどね!



でも中には般若顏の土方さんが座ってるだけだった。



うるさいだの、襖が壊れるだの
ガミガミ言ってたけど気にせず部屋を見回した。



聞けば必需品を買いにいったらしい。



僕か斎藤さんと行くように言って
結局斎藤さんがついて行ったんだって。



ふーん。



なんだか腑に落ちない。



僕の目の届かないところで何をしているのか、どんな顔してるのか。



僕より斎藤さんを選んだことがなにより腹立たしかった。



監視役は僕だけで十分だろうに。



この気持ちがなんなのかよく分からないまま
イライラして持て余した感情をぶつける様に豊玉発句集を叫びながら部屋を出て行った。


後ろで僕を呼ぶ土方さんの声が聞こえた気がしたけど幻聴ということにして。



あー久々に平隊士に稽古(というなの虐め)をしてやるかーなんて思いながら道場へ向かった。
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