誠につもる白雪かな
凛「はい?」



斎「だから...すまなかったといっている...」


余程阿呆な顔だったのだろう。


怪訝そうにこちらを見つめながら斎藤が話し始めた。



斎「俺はお前が間者かもしれないと疑っていた。」



凛「でしょうね。気付いてました。」



そういって苦笑いする凛に今度は斎藤の表情が崩れた。


凛「それで、なんで間者じゃないと思ったんですか?」



斎「今日見ていてわかった。帯刀の仕方もわからない。間者なのに薄い色の袴を選ぶ。あり得ないことだからな。」



凛「そうですか。でも良かったです!分かっていただけて!」



心底嬉しそうな笑顔をうかべる凛をみてやはり間者ではないと確信した。




凛「ところで...」
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