誠につもる白雪かな
凛「それでもやっぱりその間は剣道だって日本舞踊だって好きなこと出来なくって自分だけおいていかれるとか、試合では足手まといになるんだろうとか考えて不安だったの...」


総「そっか...」


凛の顔は本当に不安げで僕より強いじゃないかと出かかった言葉を飲み込んだ。


凛「それで久々に病院から外に出たとき嬉しくてね?高いところに行きたくて病院の上から景色を見ていたんだ。そしたら、根付を見つけて...それを拾ったらここにいたの...」


苦笑いしながら彼女は袖から一つの根付をだした。


総「それ!僕が持っていてもいいですか?」


なぜたか分からないけどこれをリンが持っていたら帰ってしまう気がして怖くなった。無意識のうちに奪うようにその根付を手にしていた。


凛「構わないけど...」



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