誠につもる白雪かな
言葉を発しない総司を見上げれば
不安そうな目をして呆然と部屋の隅を見ていた。


凛「じつはね?薬があるの。労咳のための。わたしが予備で貰ったもの。だから大丈夫!安心して?」



総「はい...」



凛に言われればなぜだか平気な気がしてとても安心した。
心にある雪を溶かしてくれたようだった。



凛「もう少ししたら歴史的な大事件が起きるの。そのとき総司は発病する。だからその少し前になったら薬飲み始めようね!」



向けられた笑顔に思わず抱きついた。


凛「大丈夫だよ。」


そう言って抱きしめてくれる彼女に胸の奥が熱くなる気がしてしばらくそのままでいた。



総「ありがとう。」




チュッ...///




凛「えっ⁉///」



おでこに手をやれば意地悪そうに笑う総司がいた。



総「よろしくね?僕のお医者さん?」


耳元で囁けば真っ赤な顔をして慌てて走り去っていった凛。



体の隅々まで見てもらおうー☆などと先程の重い空気が嘘の様に明八(14:00)から卑猥なことを考える総司だった。
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