誠につもる白雪かな
土「今山崎にとある商店を探らせている。四条木屋町にある...」


地図に指をトンッ...と置いた。


凛「薪炭商...桝屋...ですか?」


丞「お見通しやな。監察顔負けや。」


土「その通り。山崎によればここに長州藩士が出入りしてるらしい。だがまだ確証が取れない。」


凛「山崎さんはどこまで調べているんですか?」


丞「長州藩士が出入りしてるってだけや。ま、それだけでも踏み込めるんやけど確証がない。」


凛「それで私の意見ですか。」


土「そうだ。歴史上では間違いないか?」


凛「はい。ただ...」


土「ただ?」


しばらく手を見つめたまま黙った凛を2人は静かに見つめていた。


凛「私が来たことで多少なりとも歴史が変わった可能性があります。念には念を入れなければすべてが無駄になります。」


土「確かにな...」


丞「せやかて薬問屋がそない頻繁に出入り出来ひんわ...」


凛「私に行かせては頂けませんか!」


土「お前が⁉」


凛「女子のが警戒心も緩みます。監察としてもお役に立てるかと...」

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