サボり魔の私と吸血鬼のキミ!?
ーシュンsideー
目の前で七海が糸の切れた人形の様にカクン、となった。
「七海……っ!!」
必死で呼び掛けるが、返事がない。
「ユリウス……お前、コイツに何したんだよ!」
やっと会えたってのに……。
なんなんだよ……!!
「そうですね、彼女の意識を眠らせた、と言うのが正しいんでしょうか?つまり、貴方が抱き抱えているのはただの抜け殻です。」
……んだよ、
俺はどうすりゃいいんだよ……!!
「どうすれば……どうすればコイツをもとに戻せる……!?」
「教えませんよ。教えるわけないでしょう。」
ユリウスはさも愉快そうに笑う。
「さて、私はそろそろおいとましましょうかね。意識を起こしたければ、いつでもその抜け殻を私に差し出しに来るといいでしょう。」
そういうとユリウスはフッと消えた。
「くそ……!!」