サボり魔の私と吸血鬼のキミ!?
「…………っ!」
私は身構えて、ぎゅっと目を瞑った。
……が、いつまでたっても首筋の痛みはない。
そっと目を開けると、夜月シュンは顔をそらして遠くをみていた。
「あ、のさ……っ」
恐る恐る話しかけると
「アンタ、怖がってたろ。」
「へ?」
気づかってくれた……?
「え、っと気づかってくれたの?」
「違う」
……違うんですね。
「俺たちにはさ、いろいろあんだよ。アンタたちニンゲンが持ってるイメージ以上に。」
まさしく「今聞くな」って感じだから聞かないでおこう。
「今、お前は知らなくていい。」
そう言った夜月シュンの顔は少し寂しそう、というか切ない表情をしていた。