サボり魔の私と吸血鬼のキミ!?
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私はレンさんに指定された場所にいた。
……本当に口移しじゃないと駄目なのか?
……私のファーストキスが!
そんなことを思いながら瓶に入った赤い錠剤を見る。
「……俺を呼んだのはアンタ?」
その時は案外早く来た。
「……夜月」
なんか、私のこと覚えてなくね?
完全に忘れられてるよ……
「用件は何?俺はリアンのところへ戻りたいんだけど。」
私だって嫌だよ!……とは言えず。
「えっと、そのぉ……」
覚悟を決めるしかない。
自らの口に錠剤を含む。
そして、一気に夜月の形のいい唇へと押し付けた。
「ん、んんっ!ん、はぁっ!ん……!」
長いキスの間に夜月の口内へと錠剤を押し込む。
ゴクンッ……
夜月が錠剤を飲み込むと……
バタッ
倒れてしまった。
「終わった……」
そう思うと私も力が抜けてその場に倒れてしまった。