サボり魔の私と吸血鬼のキミ!?
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ー文化祭当日ー
「おかえりなさいませーっ!」
私たちのメイド&執事喫茶は大繁盛。
「きゃー、お兄さん、かっこいいですねっ!写真いいですか!?」
「いいですよ」
「あ、私もーっ!!」
さすが、夜月。
女性客にものすごい人気。
「なんだ、七海?俺の人気に嫉妬?」
「してない。自惚れすぎ、ばーか」
「誰がバカだ。」
話しかけてきた夜月に毒づいていると、
「あのー?」
「「はい?」」
お客さんが声をかけてきて二人揃ってにっこりと振り返った。
「お写真いいですか?」
「えっと……、こっちの人ですね」
どっちが分からなかったが、とりあえず夜月目当てだろうと夜月をつき出す。
「そうじゃなくて、お二人の。」
「お二人のって……、この人と……私?」
「はい!」
なぜ……!?
私の写真なんかいらんだろ!?
「あの、私は……「はい、かしこまりました」……ちょ、夜月!?」
断ろうとしたら夜月が勝手にOKを……!
(仕方ない……)
「とりますよー……、あ、もうちょっとくっつけます?」
「構いませんよ」
構うわ!、なんて心のなかでツッコミを入れるとグイ、と引き寄せらせた。
ち、ちちちちち近い!
夜月の息が耳にかかってくすぐったい。
「撮れました!ありがとうございました!」
「いえいえ」
お客さんが去っていくと、夜月が耳元で囁いてきた。