ハンバーガー質小井店。



「っで、また来たの?」

「2週間通ったけどいなかった…」

「本気でヤバイんじゃない?」

「うるせ、彼女は辞めたのか?それとも俺を避けているのか?」

「はぁぁ…ちょっと自意識過剰だね。」

「……」

「ゆっくんはさ、私に申し訳ない気持ちはないの?」

「……少し。」

ほんの少し。


「ホントにひどい話だよ?好きな人が出来たからって振られて、正門の前で待っている姿を見て期待してたのに、他の女の子の情報が欲しい。しかも、私を忘れていた。ホントに最低…。そんな人が、あんなに美人さんで性格もよくてモテる子が相手するはずないじゃん。」

「……」

結構ぐさぐさっとくるな。


「因みに、ヘルプの話嘘だよ。」

「はぁ!!?」

「仕返し。」

「し、しかえし…?」

「私は傷ついた。だからゆっくんも傷付けばいい。」

「……」

ぐさっどころじゃないからねっ!!
ドン底ですよ、ドン底。
まさか…まさか…


「でもまぁ、スッキリした!!ゆっくんのその顔が、見れて。」

「……」

「ゆっくん?」

「嘘かよーっ!!まじ避けられてんのかと思ってマジ焦った!」

避けれてるわけじゃないのかー!
よかった、よかった。
じゃぁ、質小井店にいるのか?
よし、行ってみようじゃないか。


「はぁ、……もういいです。」

何か隣から聞こえた気がするが、気のせいだな。
それより、我が女神に会いにゆくぞー、おぉー!!



□元カノの仕返しは失敗する。 END■

< 10 / 28 >

この作品をシェア

pagetop