黒猫浮かれん坊
『兄さん!』
『小夜と付き合えたの!?
良かったじゃん!』
『遊園地!三人で行こうよ!』
『いいよね…兄さんは…
全部うまく行って…』
「良…」
良の形をした化け猫が遠ざかって行く
『兄さん!ただいま!』
『母さん今日の晩御飯なに?』
『今日は兄さんの誕生日だよね!』
『また、三人で行こうよ!遊園地!』
『黒猫の話知ってる?』
「良!!行くなっ!行かないでよ!!」
呼んでも、いくら手を伸ばしても…
もう届かない…
「連れてくな…良を連れてくなぁああ!」
いや…成仏させて欲しい…
でも、それでも…
「俺の大事な弟なんだよぉおおおお!」
玲はその場から動けず
唯々泣いた。
「ごめん…っ…ごめんなさっ…」
『小夜と俺と良!!
無事同じ高校合格っ!』
一緒に笑うことも…
『馬鹿野郎!タバコなんて吸うなっ!』
喧嘩する事も…
『うわぁ…これ泣ける…
野良猫って過酷な生き方してんだな…」
泣くことすら…
もう二度と…
「りょぉおおおおおおおおおおおう!」
出来ない。
『俺、
大きくなったら獣医になりたいな!』
『なれるよ、兄さんなら!』
夢を語る事も出来ない…
『なな…一緒に居てもいい?
失恋しちゃって…』
『おう!大事な弟なんだからな!』
そばにいてあげることも出来ない…
お願い、もう一度良に会わせてくれよ…
お願い…もしこれが最後なら
良と話をさせてくれ…
頼む…
『小夜と付き合えたの!?
良かったじゃん!』
『遊園地!三人で行こうよ!』
『いいよね…兄さんは…
全部うまく行って…』
「良…」
良の形をした化け猫が遠ざかって行く
『兄さん!ただいま!』
『母さん今日の晩御飯なに?』
『今日は兄さんの誕生日だよね!』
『また、三人で行こうよ!遊園地!』
『黒猫の話知ってる?』
「良!!行くなっ!行かないでよ!!」
呼んでも、いくら手を伸ばしても…
もう届かない…
「連れてくな…良を連れてくなぁああ!」
いや…成仏させて欲しい…
でも、それでも…
「俺の大事な弟なんだよぉおおおお!」
玲はその場から動けず
唯々泣いた。
「ごめん…っ…ごめんなさっ…」
『小夜と俺と良!!
無事同じ高校合格っ!』
一緒に笑うことも…
『馬鹿野郎!タバコなんて吸うなっ!』
喧嘩する事も…
『うわぁ…これ泣ける…
野良猫って過酷な生き方してんだな…」
泣くことすら…
もう二度と…
「りょぉおおおおおおおおおおおう!」
出来ない。
『俺、
大きくなったら獣医になりたいな!』
『なれるよ、兄さんなら!』
夢を語る事も出来ない…
『なな…一緒に居てもいい?
失恋しちゃって…』
『おう!大事な弟なんだからな!』
そばにいてあげることも出来ない…
お願い、もう一度良に会わせてくれよ…
お願い…もしこれが最後なら
良と話をさせてくれ…
頼む…