紙飛行機レター
第1章
クラスのアイツ
【咲生(サキ)side】
ヒュー、コツン。
「いったー!何すんのよッ!!」
昼休み。あたしは大スキな綾(アヤ)ちゃんと教室の前の方でお弁当を食べていた。
そのとき、アイツが投げた紙飛行機があたしの頭に当たった。
「そんな大袈裟(オオゲサ)に痛がらなくても」
「当たったんだから、謝るのが先でしょ?!」
「ゴメン、ゴメン」
「んもーっ」
高2のあたし、立花(タチバナ)咲生は同クラのアイツ、竹沢蒼汰(タケザワソウタ)が気になっている。
好きとかそういう意味ではなく、ただ単にアイツの1つ1つの行動が気になるのだ。
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