坂口美里とガルダスト
「うん。そうだね・・・その通りだよ。ありがとうお姉ちゃん!」
それは、嘘偽りない、心からのお礼の言葉。
今まで、心の中のモヤモヤが一気に言えるかのようだった。
あぁ、お姉ちゃんがいたら、こんな感じなんだろうなぁ~。
私は、カオリを見ながら、心からそう思った。
「お姉ちゃん?」
しまった・・・。思わず、口に出ていたのか・・・。
あまりに無意識だったため、気が付かなかった。
「あ、いや・・・。」
思わず目線が泳ぐ私。
さて、どう言い訳しようかな~。
そんなコトを考えていると・・・。
「どうしたしまして、私の可愛い妹さん。」
まるで、冗談を言っているような、どこか本気でそう思っているような、どっちともとれるような、優雅な笑顔を向けて、カオリは返事をしてくれた。
そして・・・。
「さぁ、行きましょう。思わぬタイムロスだわ。」
私の手を引くように・・・それは本当にお姉ちゃんが妹の手を引くように・・・私はカオリと一緒に公園を後にした。