坂口美里とガルダスト
「はい、かしこまりました。・・・おい!」
と、爺やが一声かけると、そこから現れたのは大量のアルマーニスーツの軍団。
え?どういうこと?
兄貴とカオリが一緒にいるところを見つかったら、やばいのではないのか?
「悪い、実は朝一番で間違って、男子トイレにはいちゃってさ・・・。もうすでにみんなにばれているんだ・・・。」
そんな私の表情を汲み取ったのか、兄貴は耳元でそっと囁く。
・・・・・・この、バカ兄貴が!!
思いっきり殴りつけたかったが、それは必死にこらえる。
今は、そんな状況ではない。
「それでは、この大量のガトトリノは私たちが預からせていただきます。美里様、睦月様。ここまでのご協力、ありがとうございました。あとは、私たちに任せて、家に帰ってお休みください。」
深々と頭を垂れる爺や。
・・・・・・・・・・・・・・・・・え?
「どういうことですか?」
思わず、口に出た。
「ここから先は、あなたたちには関係のない話です。後は、我々の方で対処させていただきますので・・・。」
え?えぇ!!
さすがに、そんな言い方はないのではないか・・・。