坂口美里とガルダスト
「おやおや、これは手厳しい・・・。いやね、実は、まだこの家には大量の鉄人機が眠っていると聞いたもので、回収しに着たんですよ。いつまでも動かなくなった我が社の製品を、他の家の荷物にしておくのは、あまりにも忍びないものなので・・・。」
「それはご苦労様です。でも、残念ながら、私の家の鉄人機はまだ現役ですわ。エネルギーにも余裕がありますしね。」
「ですが、お嬢様の機体以外は最近、動いていないと噂されています。」
「噂は、噂ですわ。他の者たちが最近忙しくて、あまり動かしていないだけです。ご心配には及びませんわ。家は、整備にも専用のスタッフを置いてありまし、エネルギー残量も常にチェックして動かしています。まだまだ、我が家の鉄人機は動けますよ。」
「そうですか・・・。では、万が一、故障等で動かなくなった際はすぐに、我が社までご連絡を・・・すぐにでも取りに参りますので・・・。」
「そのときは、お願いしますわ。」
「ではでは・・・あ、後、これはあくまで年配者からの忠告ですが、貴族階級のものがそのような中流階級のものと食事するのは、あまり誉められた行為ではありませんな・・・。我々は、高貴な血を持っているのですから・・・。」
ハゲ豚は、それだけ言い残すと、その場から立ち去っていった。
とにもかくにも、気に食わないジジイだ。
絶対、裏で悪いことしているに違いない!
「美里・・・顔、顔!」
カオリに言われて、自分の顔がとても、ゆがんでいることに気がつく。
「え?あ、ごめんなさい!!」
慌てて、顔を揉んで元に戻す私。