坂口美里とガルダスト

「な、なんだよ・・・?」


「私、一度でいいから兄貴の顔に化粧してみたかったんだよねぇ~。」


 この一言に尽きた。


 下手すりゃ、自分よりも美人な顔をしている兄貴。化粧をすればどれだけ栄えるのか一度見てみたかったのだ。


「え、うわっ、やめろ~!」


 夜の小さな公園。


 兄貴の叫び声を聞くものは誰もいない。


< 71 / 152 >

この作品をシェア

pagetop