坂口美里とガルダスト

「いや、何でもない。まぁ、カオリの方は私が何とか誤魔化すから大丈夫だよ。」


 根拠のない笑顔。


「それじゃあ、兄貴、後はよろしくね。」


「な~んか、不安だなぁ~。」


「まぁ、危なくなったら逃げれば大丈夫だって。どうせ今日の夜には帰ってくるんだからさ。」


「それが、余計不安なんだって・・・。」


「大丈夫です。後数分もすれば、爺やが迎えに来てくれる手はずになっています。後は彼の支持に従っていれば・・・すいません。よろしくお願いします。それと、お願いを聞いてくださり、本当にありがとうございます。」


 深々と頭を下げるカオリ。


「ま、まぁいいけど・・・それじゃあ、気をつけて行ってこいよ。世界を救うためにビールを買い集める旅に・・・。」


「なんかトゲのある言い方だなぁ~・・・まぁいいや。兄貴の方こそ気をつけてね。」


「おぅ。」


 こうして、私は兄貴と別れてカオリと一緒にゲートをくぐった。


 夜はすっかり更けていた・・・。



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