Birth
「どうして… 何も言わない。
…抵抗しないんだよ…」




唇を離して、私をジッと見る隼人。








「いいから… 隼人がそうしたいのなら… いいよ。」



私は微笑んだ。





すると隼人は、一瞬眉間にシワを寄せ、切ない表情を見せた。





「なんで… いつも、俺がしたければいいって、言うんだよ…」




視線を外して、呟く。





「だって… 私…」




言いかけると、隼人は私の唇をふさいだ。



そして熱く、激しいキスをする…




でも、さっきまでの怖い顔じゃなかった。




私の髪や頬を優しく触り、時々切ない目をして私の名前を呼び、キスを繰り返す。








このまま、時間が止まって欲しい…




愛しい人の熱い吐息や、ぬくもりに包まれて、私は幸せだった。






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