Birth
長い、長いキスをした。




ようやく唇を離すと、隼人は何も言わずに起き上がり、私に背を向けた。






「…隼人?」







「終了… これで、ゲーム終了。」




ベッドの端に座り、私に背を向けたまま呟く。





私も起き上がり、彼の背中を見つめる。





「…ゲーム?…」





「そ、キスゲーム。まぁ、お前にとっては罰ゲームだったかもな…
悪かったな。変な遊びに付き合わせて。」




顔も見えず、淡々と話す彼の声からは、感情が読み取れない。







「遊び… だったの?…」




自分の声が、震えてるのに気付いた。






「…遊び以外に…何があるんだよ。…もう終わりだから。
自由に好きなヤツの所に行けよ。」




そう言った後、やっと振り返り、フッと笑った。





でもその顔は、どう見ても、楽しそうには見えなかった…








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