Birth
「でも… 遊びのキスだってハッキリ言われたし。
好きだなんて、一回も言われてない…」




まだ、鼻をグスグスしてる私。





「でもね、なっちゃんが気付いてる以上に、先生は、なっちゃんを見てるわよ。今でも。
それにダンナも言ってた。『彼は、紺野さんが好きなんだね』って。」





「だって… 香田さんが先生に会ったのって、あの一回だけでしょ? それで?」




私は驚いて、夕希さんを見る。




「私も感じたわよ、あの時。それくらい先生の愛情は、溢れてるのよ。
見る人が見れば、分かるの!」




そう言って、夕希さんはフフッと笑う。





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