Birth
「それはそうとさ、お前オペの時、無視するなよな。 せっかく俺が、愛情たっぷりに微笑んだのにさー。」




お肉を頬張りながら、話す彼。




「赤ちゃん受け取る、大事なとこでしょ? そんな時に笑うなんて、不謹慎なのよ!
呼吸が合わなくて、赤ちゃん落としちゃったらどうするのよ!」




「俺とお前で呼吸合わない事とか、あるわけ?
昨日あんなに息ピッタリだったのに?」




またニヤニヤする。





「もう! すぐに昨日の事に話を繋げるの、止めてよ!」




うう… ますます顔が赤くなる…




彼の背中をバシバシ叩く私を見て、また笑う隼人。








でも今… すっごく幸せ。



大好きな人が側に居てくれて、私を見つめて笑ってくれる。





ずっと、このままなら良いのに。







だけど… これから訪れる現実は、そんなに甘くなかった。






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