Birth
「みんなは?」



隼人に尋ねる。





「帰った。俺は夏実を送って行けって、置いていかれた。二人で、ごゆっくりって。
何か… バレてたみたいだな。」




そう言って、頭をポリポリかいた。





「そう… なんだ…」



隼人の隣に座る私。






「お前さー、俺に触りすぎなんだよ。だから、バレたんじゃねーの?」




「隼人こそ。私の事しょっちゅう見てたって、夕希さんが言ってたよ!
それでじゃないの?」







お互い顔を見合せ、吹き出した。







「まぁ、いいか! よし!朝まで付き合え。」




隼人は私の手を握り、店を出る。





「何処行くの?」



手を繋いだまま、彼の少し後ろを歩く。





「そりゃ、俺達が朝まで過ごすって言ったら、あそこだろ?」




振り返り、ニヤッとする隼人。






「…えっ?」





あそこって…




まさか。







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