Birth
私がそう言うと、松尾さんの顔がホンノちょっと…




ピクッと、ひきつった気がした。






「はい。どんどん働いてもらいます。ウチの大事なドクターですから。
何か、すみませんでした。突然お話しちゃって。
助産師外来、お互い頑張りましょうね。」




またすぐに笑顔になった松尾さんは、会釈をして去って行った。





私も、笑顔で会釈した。















急に、声をかけてきた彼女。





単なる雑談のようにも見えたけど。




最後の言葉が、決定的だった。






『うちの大事なドクターですから』







松尾さんは




隼人の事が、好きなんだ。








彼女の笑顔が…




目に焼き付いて、離れなかった…









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