Birth
それから隼人の言う通り、ロビーで待ってた。





帰ってしまったら、ホントに絶交されそうだったし。





それに…



今は、彼の側に居たくて仕方なかった。








しばらくすると隼人が現れ、私を見つけて駆け寄ってくる。





「お待たせ。行くぞ!」




私の手を握り、歩き出す。




「ねぇ… 人が居るのに。 離れてた方が、いいんじゃない?」



私が遠慮がちに、声をかけた。






「もう見られてた。ナース達に。『今日は出来るだけ呼び出さないから、ごゆっくり』だと。」




前を向いたまま話す隼人。





やっぱり、迷惑かけちゃったかな。




ちょっと怒ってるみたいだし。







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