Birth
「おみやげ… 来ませんねー…」



後輩の声に顔を上げる。




時計を見ると、23時を過ぎてる。




「そうだね… 盛り上がってるのかもね。 今度また、連れてってもらおうよ!」



後輩が、あまりにも残念そうな顔をしてるから、そんな風に言ってみた。








「お疲れさーん。」



その時、入ってきたのは…




「なんだ… 成海先生…」



後輩の明らかにガッカリした声に、笑ってしまった。


彼女は完璧、杉町ファンなのだ。





「悪かったね。 杉町じゃなくて。 ホイ!みやげ!」



成海先生が、アイスを渡してくれる。




「ねぇ先生、杉町先生は?」



後輩はアイスを受け取りながら、なおも質問する。




「アイツはまだ、みんなにつかまってるよ。 今度は、このメンバー誘うように言っとくから。今日はこれで我慢しろよ!」




成海先生が、フォローするなんて珍しい…





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