Birth
「なげーよ!」




近づいてくる、大好きな笑顔。






「…こんな所で… 待たないでよ…」




言葉とはウラハラに、涙が溢れそうになる。






「…元気か?」




優しく抱きしめてくれる隼人。





「うん… 隼人は、大丈夫?」




「俺は、今日疲れたな… 夏実が元気にしてくれる?」




ゆっくり、彼の唇が近づいてくる。










「あっ! 成海先生、こんな所に居たんですか!」





あと数センチで唇が触れようとした時、隼人の背後から声がした。





慌てて離れた私たちは、声のした方を見る。





< 195 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop