Birth
そこには、顔を真っ赤にした研修医の中島くんが、よろめきながら立ってた。






「あれー? 紺野さんも… どうしたんですかぁー?」




普通なら分かりそうな状態なのに、酔った中島くんはピンときてない。




それに彼は、私たちが付き合っている事を知らない。






「もう、次の店ですよ! 成海先生、僕、今日のオペに感動しました! もっと、色々教えて下さい! 行きましょう!」




ちょっとフラつきながらも、グイグイ隼人の腕を引っ張っていく中島くん。






「お前、飲み過ぎだっつーの!」




隼人は引っ張られながら、私を見た。





私は笑って、うなずいた。







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