Birth
その日の夕方、外来に用事があった私は、産婦人科外来にいた。




そこにはドクターも、みんな居た。





「紺野さん。」



声をかけてきたのは、成海先生だった。



「はい。」



私は先生の方へ向き直った。



「俺の介助に新人つけるの、やめてくれない?」



「どうして…ですか?」



「スムーズにいかないから。」



先生は、そばの椅子に座って私を見上げた。




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