Birth
「大丈夫か? だからピッチ早すぎだって言ったんだよ!」



隼人に支えられてる私。



「大丈夫だよ! ちゃんと歩いてるじゃん。」





店を出て、帰ろうとしてる私達。



私は、ちゃんと歩いてるつもりだった。


でも隼人の腕を掴んでないと、倒れそうだ。


そして…





「どうした?」



隼人が、立ち止まってしまった私を見る。





「気持ち悪い… 吐く…」


私は口を押さえる。



「ちょっ!待て! 道に吐くな!」



「えー… もう、無理そう…」



今にも崩れそうな私を支え、



「あぁ…もう!行くぞ!」



そう言って引っ張る隼人に続いて、引きずられる様に歩いた。





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