Birth
「何で、その2つなのよ?」




隼人を睨む。





「キスは、今俺がしたい事。車は、今俺が欲しい物だから。」





…段々ムカついてきた。




車って言ったって、こいつが軽自動車なんて言う訳ない。



高級車に決まってる。



買えるわけないじゃん。





コイツ… 悪魔だ…







黙り込んだ私を見て、隼人はフフッと笑った。





「じゃあ、別の…」



「いいよ。キスで。」





隼人の言いかけた言葉を、私は遮った。







「…別のにしてやるって、言おうとしたんだけど?」



「いいよ。 別に、キスぐらい。」




彼の目をしっかりと見て、ハッキリと言った。






隼人がせっかく譲歩してくれると言ってるのに。




はぁ… また私の、気の強さが出てしまった。






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