嫌いなアイツは前の席【完】



「なんだ~。また乗せてあげようと思ったのに」



「遠慮しときます」



私は丁重にお断りした。



「じゃあせめて俺に掴まってて」



「いや‥大丈夫」


掴まるってことは密着するって事でしょ‥?



「だーめ。ほんと落ちたら危ないから」



なんでこんな時だけ優しいんだろう‥。



「‥‥ん」



私はこいつに甘えて、遠慮気味に掴まった。



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