嫌いなアイツは前の席【完】



「そっか。‥‥似合うね、可愛い」



━━キュンッ



よ、よかった‥。



「ほんと綾乃は何でも似合うね!可愛すぎて、やばいんだけど」



「そ‥それはどうも‥」



あぁ!もう私!


もっと可愛いげのある言い方できないの!?



「じゃあ行こっか。‥はい」



「ん?」



"はい"、そう言って出されたのは彼の右手。



なに?



そう思って首を傾げた。



「もうほんと綾乃は鈍いな~」



なんて言いながら拓真は私の手を握った。



へっ?あ、そういうこと?



「綾乃はぐれちゃいそうだし?」



「ひどっ!大丈夫ですけどー」



失礼なっ!!



小学生じゃないんだから!


< 184 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop