嫌いなアイツは前の席【完】
「あ、今それだけ?って思ったでしょ!」
「うん、まぁ‥」
だってそれとあの態度って何の関係もなくない?
「とりあえず簡単に言うと‥‥こんな可愛い綾乃を他の奴に見られるのが嫌だった‥」
まただ‥。
またこいつはわたしをドキドキさせる。
「今さっきだって、危なかったよ?あと少しでキスされる所だったんだから」
「あれはっ‥‥あんな人だとは思わなかったから‥」
私がそう言うと、コツンとおでこを叩かれた。
「綾乃は隙を与えすぎ」
奴は少し呆れたような顔で言った。