嫌いなアイツは前の席【完】



「桜井は競技出ないの?」



「午後はね!私は午前に障害物競争でたから」



桜井は手で顔をパタパタ仰ぎながら言う。



「あっつーい!あ、拓真くんがここにいるって事は綾乃ちゃん見に来たんでしょ」



桜井はニコニコと笑いながら言った。



「うん。綾乃見に来た」


俺がここに来る理由なんて、競技に出るか綾乃を見るかだけだよ。



そう桜井に言うと、あはっと笑った。


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