ずっとそばにいたのに.......
「もしそんなことがあったら、いつでも心優を迎えに行くって言うから、必ず幸せにするって約束した。」

「そう。」

「今より、もっともっと、幸せにするから。」

「ありがとう.......。」

「心優.........俺を選んでくれて、ありがとう。」

「うん。だって、私、航佑と離れたくないから。」

「..........。」



航佑の腕の力がギュっと強くなる。

そして、また去年と同じように、頭からすっぽりと抱え込むように抱きしめる。

香水混じりの航佑の匂いは、私にとって、無くてはならない幸せの一部だ。

私はやっぱり、航佑にこうされることを望んでいる。

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