ずっとそばにいたのに.......
また階段を上って来る音が聞こえる。

勢いよくドアが開いて、今度こそ友哉かと思いきや、雄河が顔を出した。



「みんな、あけおめ〜!!」

「あ、雄河だ〜!!」

「さっき友哉に呼ばれて、一緒に買い出しして来た。正哉くんの奢りだから何買ってもいいって言うから、高いのいっぱい買っちゃった。」

「マジ? 正哉くん、あざ〜す。最後だから、いっぱい飲んじゃお。」



兄貴がドヤ顔で親指を立てて見せ、みんなが笑顔になった所へ、友哉がワイングラスを持って現れた。



「え、グラス? お前、何買ったの?」

「折角だから、ちょっと高いワイン。」

「ちょっと?」

「だから、おつりとか無いから。」

「マジかよ。」

「いいだろ、ケチんなよ。稜は最後なんだし、正月じゃん。」

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