ずっとそばにいたのに.......
雄河のお母さんは、うちの母の妹だ。

他にも近所に住んでいる親戚が何家族かいるから、お正月は騒がしい。



二日、三日は親戚と家で過ごしたり、友達とバーゲンに行ったりして、稜が旅立つ日のことをできるだけ考えないようにしていた。

いなくなっちゃうのはわかってるのに今更バカみたいだけど、稜を送り出す覚悟が出来ているからこそ、ギリギリまでそのことは忘れていたかったから。



でも、そんな現実逃避も虚しく、すぐにその日はやって来て、稜はあっさりと旅立って行った。

笑顔で大きく手を振って、別れる間際まで友哉にちょっかいを出して。

最後に、こんな言葉を残して..........
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