ずっとそばにいたのに.......
航佑は耳元で囁くと、腕をほどき、そのプレゼントを取りに行った。

キーホルダーだけでも嬉しかったのに、まだサプライズがあるんだ。

このタイミングで言うのは、何か意味があるのかな。

何を用意してくれたか、楽しみだな.......



「はい、これ。」

「ありがとう。」

「びっくりするよ、多分。」

「そうなの? 何だろ。」

「初めて買っちゃった。」

「初めて?」



ワクワクしながら、渡された華奢な感じがする紙袋を開くと、確かに予想外のものが入っていた。

航祐がどんな顔をしてこれを選んだのか、想像するだけで頬が緩んでしまう。

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