ずっとそばにいたのに.......
「あと、俺、年長の時、お前に身長抜かれて超ショックだったのも、すっげーよく憶えてる。あ、でも、小学校入って、友哉と同じ身長になった時の方が、もっとショックだったけど。」

「あはは.......。あいつ、デカかったもんね。」



同じ思い出をたくさん持っている稜とは、何でも言い合えるし、気が許せる。

間違いなく、お互いに一番身近な存在の異性だと言える。



稜は一人っ子で、うちには二つ上の兄貴と、二つ下の弟がいる。

物心ついた頃には稜の両親が共働きし始めていたこともあり、稜はいつもうちの兄弟と一緒にいて、我が家の家族同然で育った。

そんな男ばっかりの環境だったおかげで、私は女の子扱いしてもらえないことも多かったけど、それはそれで楽しかったようにも思える。
< 4 / 375 >

この作品をシェア

pagetop