ずっとそばにいたのに.......
たった一言なのに、胸が痛くなるほどキュンとする。



「わ、私も.......。」

「ほんと? 良かった。」



航佑はニッコリ笑うと、いきなり手をつないで歩き出した。

まだ全然、心の準備ができていないのに。



ドキドキはそのまま激しくなっていって、どう話しかけたらいいのかわからなくて........

しばらく航佑の問いかけに返事をすることしかできず、手を引かれるまま歩いていたら、いつの間にやらお洒落なバーに辿り着いていた。




「ここでいい? 今日は心優ちゃんとゆっくり話したいから、静かな所がいいなと思って。」

「あ.......うん。」

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