幼なじみはあたしの彼氏?![短編]
そういえば、お母さんが湊といるなら誘えって言ってたんだった。
お母さんは湊の大ファン。
湊のお家は共働きだけど、あたしと湊のお母さん同士が仲良いから、たまに湊もご飯を食べにくるんだ。
「あ…うん…、あ…あとさっ…ママが、湊もご飯食べてけだって」
湊もあたしのお母さんの料理が大好きだから、そう言ったら目を輝かせた。
「まじ?!なら お前んち行くわ。」
よし。お母さんにメッセージ送っておこ!
「わかった!ありがと!」
さっきの空気が嘘のように、いつもの湊に戻った気がした。
「おう!いつもおばさんに悪いな。」
2人であたしの家に帰る途中 ずっとさっき湊が言いかけていたことが気がかりだった。
なんだろう。
なんだったんだろう。
「――おい。冬華!」
「えッ!!ハイッ!!」
知らないうちに自宅の前に着いていた。
「何ボーッとしてんだよ。早く鍵開けろよ。お前がいねぇと入れねぇ。」
偉そうに。さっきのはなんだったのよ!